びよらジョーク
ヴィオラに関するジョークは長い歴史と伝統を持っており、未だに楽器弾きの間では根強い人気を誇る。まずもって起源は数百年以上前からあるのは確実だし、最近流行りのFaceBookで15万人ほどが「いいね!」しているヴァイオリンのコミュニティでもヴィオラジョークが話題になってたりするし、有名な”The Strad”でも去年3月に
The history of the viola joke
などという記事が出ていたりするのである。古典派時代、オーケストラの形態が整い始めたころから、オケのメンバーはヴィオリストをネタにニヤニヤしてたのは間違いないし、例えばマンハイムのオケ使っているパート譜の裏に鵞ペンで何やらびよらジョークの兆しが書きつけてあっても誰もびっくりしないだろう。モーツアルトが自分の協奏交響曲を使ったヴァイオリンのソリストへの意趣返し?が存在するのはヴィオリストの不幸が遥か昔から存在したことの証明でもある。(初演の時Tuttiのヴィオリストが快哉を叫んだかも知れないと想像するとちょっと嬉しくなる)
このページではこのトピックについてあまり不慣れな方のために古くからあるびよらジョークをざっと見ておさらいしていくと共に、この古くからある話題の最近の傾向を探って行くことにしよう。
「こういったジョークを喜ぶのはヴィオリストに対する差別だ」などとおっしゃる向きには「こういったジョークを考案し、集め広めている人の多くはヴィオリストかも知れない」という事を説明してご勘弁を願うことにしたい。かくいう筆者もヴィオリストの端くれである。
もっともこういう事を言うと最近の風潮では「僕には○○人の親友がいる。そんな僕が○○人差別をする訳が無い」というロジックを振り回す人とどこが違うのか、と言われて返事に窮してしまうが・・・ええと、不快に思われる方はここで読むのやめて頂ければ幸いです。
さて、手始めとして上記のストラッド紙を見ていくことにしよう。
(以下抄訳文と古典的なジョークの紹介、いままでの簡単な俯瞰を自分なりにつらつら書いてみる)
そもそもはっきりさせておきたい事としてヴィオリストという人種はどういった人々なのか?これに応えるのは実はかなり難しい。ここでは以下の2,3の事実を述べて読者の理解を乞うにとどめる。
(最近の傾向分析とおニューな奴、できればオリジナルのジョークで終わる)